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June 26, 2004

バナナの木

 子どものころ家の門口にバナナの木が一本あった。バナナの木というのは、びろーんとしたでっかい葉っぱが特徴の木である。この葉っぱは、空手チョップで「えいや!」とやるとすぐ裂けてしまうので、とても好奇心をそそられてしまい、毎朝学校へ行くときに必ず「えいや!」とやっていたものだから、我が家の葉っぱは常に千切れていたのであった。

 そのころバナナの木は木と言うけれど、果たしてコレは本当に木なのだろうか、と思っていた。ぼくのアタマの中で木というのは、根と幹と枝と葉っぱが明快に分別出来なければならないのだが、バナナの木はどこまでが葉っぱで、どこからが幹なのか判らないのである。本当は巨大化したサトイモの茎のようなものではないのだろうか。

 その門口のバナナの木は、しっかり実(バナナですね)をつけていたが、八百屋やスーパーで売っているようなサイズのものではなく、もっと小さなモンキーサイズのバナナであった。ある年に、そのモンキーサイズを、まだミドリ色をした硬い頃にもいで、ビニールの袋に入れてコタツで数日間熟成させたりもしていたが、その後食ったという記憶がないので、きっと上手くいかなかったのだろう。なかなか食べられるようにするのは難しいのである。

 そんな収穫加工のプロセスを実験したりして、「南国とは言え、やはりフィリピンやマレーシアのようにはいかないのだな」ということが一つの結論だったのであるが、最近このことを思い出し、あれは観賞用のバナナだったのではあるまいか、とまあ、そんな味も素っ気もないけれど核心を突いたようなコトを考えているのでした。(K)

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June 20, 2004

魅惑のゴーヤちゃんぷるー

 台風6号の影響なのだろうが、空は晴れているのだけれどすこぶる風が強い。低い雲がぐんぐんすっとんでいくのがおもしろくて、しばし自宅のベランダから眺めていたのでした。

 昨晩、新宿は歌舞伎町の居酒屋で飲んでいた。生ビールにゴーヤちゃんぷるーだ。ゴーヤとトーフのタマゴ炒め、これがうまい。ここ数年のあいだにゴーヤもがしがし食えるようになった。うまいですね。梅雨の最中に食うゴーヤの青くさいニガミがいいのだなあ、と思うようになって、そのことが「オトナになったのであるな」などと思ったりするのでした。

 我がカゴシマではゴーヤのことを「にがごい」と言っていた。コレは何でか。「にがごい」の「にが」はなんとなくわかるような気がするのだが、「ごい」がやや自信がない。またしても語源探求の旅に出なければならないのだろう、郷里のコトながら情けないものだ、と思ってしまう。

 その歌舞伎町の居酒屋で、暑い暑い西表島の午後、開けっ放しで扇風機1台がカラカラ回っているような軽食堂で、外のくっきりした影を眺めつつ、ゴーヤちゃんぷるーを突っつき、生ビールを飲む、という場面をかなりのリアリティをもって想像していたのでした。(K)

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June 13, 2004

生たこ刺身用

 スーパーで「北海道産 生たこ刺身用 400円」というのを買ってきた。生たこの刺身は、居酒屋などでは良く注文する肴だけれど、果たして北海道で水揚げされるタコがどれくらい有名なのか、どのくらい美味いのか、ということを知らないのだった。

 その400円は一本の脚の付け根で、でっかい吸盤が10ケ付いていた。なるほど北海道産だ、吸盤がまだまな板にすいつくではないではないか。発見、タコというのは一本の脚の付け根になっても、まだ吸盤が吸い付くのだな。

 その付け根は、まな板の上で生タコ独特のくにゃり、ずるりとした形容を見せていて掴み所がない。なんとなくその「くにゃり、ずるり」と遊んでいるうちに、フト東海林さだお氏のエッセイのように、わさびジョーユにどっぷしつけてこのまま丸かじっても美味そうだな、と思ってしまった。

 発見その2、タコは生が美味かったのだ。特に吸盤が美味い! コリコリとしていて肉厚のアシよりも美味いではないか、ということを発見した。これからしばらくは「タコは生に限る」という主張をしよう。

 まあ、ともかくアジサイの季節に生たこの刺身で涼をとる、というのもいいものでしたよ。(K)

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June 05, 2004

三角ミナ

 先日運転免許証の更新にいった。[優良]すなわちゴールドカードという制度ができてから、実に5年ぶりの更新なのだが、新しい免許証の写真に5年分の変化が見られないのはなぜか、変わらんなあ。

 このゴールドカードというのは5年間無事故無違反のヒトが一律貰える、というコトなのだけれど、これ即ちペーパードライバーの方でも貰えるのである。これはこれでよいのだろうか。

 以前フランスの車、ルノーのキャトルというクルマを持っていたのだが、数年前に手放してしまった。一年間に数えるくらいしか乗らなかったからだ。以来クルマのない暮らしが続いているのだが、免許の更新はきっちり行い、JAFなども加入のままなのであった。

 そんなわけで、現在クルマを持たないぼくにも、毎月JAFから「ジャフメイト」なる冊子が送られてくる。正直に言うと、これまでたいがい即ゴミ箱行き、という運命にあった冊子なのであるが、今号はパラパラ読んでみた。気分しだいなのだ。するとどうだろう、「島をめぐる旅」という特集をやっているではないか。それもシリーズの通番が既に21。

 今回の島は長崎県の五島列島だ。海からすぐのところに拓かれた畑の写真を眺めつつページをめくると(冊子がお手元にある方、やってみてください)、おお、左側に貝を選別しているおばちゃんが二人。「サザエや三角ミナと呼ばれる貝を選別中」とある。

 ミナ! そうだ、貝を「ミナ」と呼んでいたのだ。磯でミナを捕って塩茹でにして、みんなでマチ針でほじくって食っていたのだった。懐かしい。いま、この「ミナ」の語源がナニであるか、ということについて新しい疑問が湧いてきたのだが、こんど店主に教えてもらうことにしよう。

 しかしまあ、ジャフメイトというのは、ゴミポイしちゃあいけなかったのだな。(K)

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