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September 05, 2004

サンマの刺身

 久しぶりに同窓会があって、その二次会を新宿にある居酒屋で飲んでいたのだが、バケツをひっくり返したような土砂降りになってしまった。ひどいものだ、キャット・アンド・ドッグである。

 その居酒屋で、おじさんたち十数人で飲んでいた。二次会だから、まあみんな既にヨッパライだ。生ビールと、つまみを何にすっか、ということになったが、直ぐ勝手に好きなのを言えということになった。「中おち」8人前、「揚げ出し豆腐」8人前、「山芋の磯辺揚げ」8人前、「豚トロのあぶり焼き」8人前、「サンマの塩焼き」8本! ……こんな具合である。

 「サンマの塩焼き」とはいい。そろそろサンマの季節だからな、まるまる太ったサンマに、柚子を絞り、大根おろしをのせて、ショーユをたらして食うぞ、と誰しも思っていたに違いない。美味しいもんね。

 ところが、小姐が運んで来たのは「サンマの刺身」8人前であった。おじさんたちの目がテンになったのは言うまでもないが、その小姐が可愛いかったために、みんな顔をサンマ化し、「サンマの刺身もいいぞ、せっかくだからそれも食うぞ!」などと許容してしまうのであった。かくして、サンマの塩焼きは後ほど改めて8本持ってきてもらう、ということになって、サンマの刺身も食うことになったのである。

 可愛そうに、「サンマの刺身」を間違って運んで来たばっかりに小姐はそれからしばし「一緒に記念写真を取らせてくれ」などと災難をあびるハメになってしまったのである。

 店を出るころにも、土砂降りがまだ続いていて、地下へ降りて駅へ歩いていった。こんな日は地下が発達しているのはありがたいものだな、などといつもはあまり考えないことを思いながら帰路につく新宿の夜であった。(K)

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